S&P500と全米株式(VTI)どちらが良いか?

投資信託

私個人としては、NASDAQ100を中心に据えた長期投資をすることが最適解の一つと思っています。

ただし、つみたてNISAではNASDAQ100に投資することはできません。

つみたてNISAではS&P500、VTIのいずれかが候補になってくると思います。

SBI VシリーズでVTIについても信託報酬が安いファンドができたことから、S&P500とVTIのどちらがNASDAQ100と良い組み合わせになるのかを検証していきます。

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結論

VTIでもS&P500でもほとんど結果は変わらないが、

わずかにVTIのほうがリターンもリスクも高い。リスクもリターンも同じくらいの増え幅のため、シャープレシオは変わらないので好みで使い分けで良い。

個人的にはVTI推し。

S&P500とVTIは何が違うのか

指標の違い

シミュレーション結果に行く前に、S&P500とVTIが何が違うのかを簡単に見ていきます。

どちらもアメリカを代表する指数ですが、S&P500はその名の通り約500銘柄で構成されています。500銘柄なので、小型株は入っておらず、アメリカを代表する大型株500銘柄となっています。

ただし、500銘柄ですが、米国の株式市場の約80%をカバーしています。

VTIはUSトータル・マーケット・インデックスに連動しているETFです。

USトータル・マーケット・インデックスは約4000銘柄で構成されており、米国の株式市場をほぼ100%カバーしています。4000銘柄あるため、小型株や中型株もまんべんなくカバーしています。

つまり、S&P500は大型株のみをカバーしていて、VTIは中型株や小型株もカバーしているという違いになります。

どちらが良いのか

ウォール街のランダム・ウォーカーでの記載

ウォール街のランダム・ウォーカーの著者は、明確にS&P500よりもVTIに投資をするのが良いということを述べています。

これは、過去80年間の推移では総じて小型株のパフォーマンスが大型株を上回ってきたこととと、VTIのほうがより分散が効いているためになります。

詳しくは「ウォール街のランダム・ウォーカー」を読んでみてください。

(第15章に上記の記載があります。)

とはいえ、80%は同じ銘柄に投資しているためほとんど同じような動きをしています。

コスト

元々VTIに連動する投資信託は楽天VTIしかなく、emaxis slim S&P500と比べると信託報酬がわずかに割高でした。

しかし、SBI証券がVTIに連動する投資信託を発表し、emaxis slimとのコスト差はなくなっています。

信託報酬
S&P500連動emaxis slim S&P5000.0968%
S&P500連動SBI・V・S&P500インデックス・ファンド0.0938%
VTI連動楽天・全米株式インデックス・ファンド0.132%
VTI連動SBI・V・全米株式インデックス・ファンド0.0938%

SBI証券はなかなか力を入れてプロモーションしているなという感じです。

おそらく、このVTI連動の投資信託を出すことで楽天証券からの顧客流出を狙っているのかなと思います。(SBI・V・全米株式インデックス・ファンドは現時点ではSBI証券限定となっています。)

https://go.sbisec.co.jp/lp/lp_sbi_v_series.html

リターンはほぼ大差ないのでコスト観点からS&P500に投資してきたのですが、コストに差がなくなったため、改めてNASDAQ100の相棒とするにはどちらが良いかを比較していくというのがこの記事の趣旨です。

シミュレーション結果

本題のシミュレーション結果です。

NASDAQ100に連動するETFであるQQQができたからの期間で比較しています。(1999/4~2021/3)

ポートフォリオ①:QQQ100%

ポートフォリオ②:QQQ 50% / S&P500 50%

ポートフォリオ③:QQQ 50% / 全米株式 50%

シャープレシオ年平均リターンリスク
ポートフォリオ①0.3423.44%7.97%
ポートフォリオ②0.3918.30%7.14%
ポートフォリオ③0.3918.66%7.28%
1999/4~2021/3

QQQ 100%に比べると、S&P500あるいは全米株式を織り交ぜることでリスクを軽減し、シャープレシオを上げる効果があることがわかります。

S&P500や全米株式には当然NASDAQ100を構成している銘柄も多く含まれているので、相関係数はかなり高くなります。

しかし相関係数が高いものであっても多少なりともリスクを下げる効果はありそうです。(これはウォール街のランダム・ウォーカーでも語られていたことですね。)

本題のNASDAQ100の相棒として、S&P500が良いか、VTIが良いかは難しいところです。

どちらと組み合わせた場合でもシャープレシオは変わりません。つまり効率性はどちらでも同じということです。

一方で、リターンとリスクは少し違っており、VTIとの組み合わせのほうがリターンもリスクも少し高くなっています。

これは小型株のほうが大型株と比べるとリスクもリターンも高いためです。

結論過去のデータからはS&P500でもVTIでもどちらでも良いということなのですが、気持ち的にはNASDAQ100との銘柄の被りが少ない分、VTIのほうが何となく良いかなと個人的には思っています。

投資を続けていくためには、結局自分の納得感が大事と考えているので、私はS&P500からVTIに乗り換えようと思います。

S&P500も売るわけではなく、新規購入はやめるが既に購入した分は持ち続けます。

その上で、あらたにSBI証券×三井住友カードのクレジットカード積立でSBI・V・全米株式インデックス・ファンドを積み立てて行こうと思います。

まとめ

NASDAQ100との組み合わせはS&P500でもVTIでもどちらでも効率性は変わらない。

違いとしては、VTIとの組み合わせのほうが少しだけリスクもリターンも高くなる。効率性は変わらないので好みで決めて問題なし。

私個人としては、NASDAQ100との被りが少しでも小さいことから、S&P500からVTIに乗り換える予定です。

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