クレジットカードによる投資信託の積立購入ができるサービスが増えています。
クレジットカードで決済することにより、二つのメリットがあると考えています。
- 投資信託の購入でポイント還元が得られる
- 証券口座に入金する必要がない
ポイント還元は高いところでも1%程度ですが、ある程度リスクを取った株式投資でも年利5%くらいが平均ですので、1%の還元というのは大きいですね。
また証券口座に入金する必要がないのも、地味に重要な点です。
積立投資は継続することが一番の成功要因です。
投資をしていることを忘れているくらいがちょうどよく、
毎月証券口座に入金する必要があったら、面倒でやめたり入金忘れたりで長続きしないんじゃないかなと思います。
積立投資と相性が抜群なクレジットカード積立ですが、
現状どの証券会社やどのカードでもできるわけではなく、
特定の証券会社と特定のクレジットカードの組み合わせでのみ行うことができます。
クレカ積立ができる証券会社とクレジットカードの組み合わせは5つです。
各社ポイント還元率や買える商品に違いがありますので、解説していきます。
結論
一番のおススメは、楽天証券×楽天カードによるクレカ積立が最もおススメです。
ポイントの還元率、ポイントの使い勝手、選べる商品ラインナップ、どれを取っても最強です。
証券会社 | クレジットカード | おススメ度 | 備考 |
楽天証券 | 楽天カード | ★★★ | |
SBI証券 | 三井住友カード | ★★☆ | 2021年6月から開始 |
マネックス証券 | マネックスカード | ★★☆ | 2021年春提供予定 |
tsumiki証券 | エポスカード | ★★☆ | |
セゾンポケット | セゾンカード/UCカード | ★☆☆ |
ただし、どの証券会社でもクレジットカード積立の上限額は月額5万円までとなっており、
5万円以上をクレカ積立したい場合は、複数の証券会社を使う必要があります。
詳細に比較していきます。
5つの比較
比較表です。還元率、ポイント再投資が可能か、商品数の3つの観点を見ています。
どれをとっても楽天証券×楽天カードが最強です。
還元率 | ポイント再投資 | 商品数 | |
楽天 | ★★★ 1.0% | ★★★ 可能 | ★★★ 1000以上 |
SBI | ★★☆ 0.5% | ★★☆ 順次開始予定 | ★★★ 1000以上 |
マネ | ★★★ 1.0% | ★☆☆ 不可 | ★★★ 1000以上 |
tsumiki | ★★★ 0.1%~1.5% | ★★★ 可能 | ★★☆ 4 |
セゾン | ★☆☆ 0.1% | ★★★ 可能 | ★☆☆ 2 |
それぞれ詳細を解説します。
楽天証券×楽天カード
クレジットカード積立界の王者ですね。
積立投資を始めようと思っている人は、まずは楽天証券と楽天カードを作ることをおススメします。
商品ラインナップも楽天証券が取り扱っている全ての投資信託から選ぶことができます。
またつみたてNISAにも対応していますので、つみたてNISAは楽天証券で行うのが良いでしょう。
迷ったら、emaxis slimシリーズのemaxis slim S&P500かemaxis slim オールカントリーを選んでおくのが無難です。
私もつみたてNISAは全額emaxis slimオールカントリーにしています。(もちろん楽天証券で楽天カード決済)
SBI証券×三井住友カード
SBI証券×三井住友カードのクレカ積立は2021年6月30日より開始予定となっています。
ただし、ポイント還元率は楽天より劣る0.5%還元となっています。
またSBI証券では投資信託の保有額によりポイントが貯まる投信マイレージという制度があるのですが、
三井住友カード経由でSBI証券口座を開設しなければそちらはTポイントが貯まるようになってしまうので、
Vポイントに寄せたい人は三井住友カード経由でSBI証券口座を開設するようにしましょう。
SBI証券も三井住友カードも利用者数が多いサービスですので、
2つとも既に持っているという人はぜひ三井住友カードによるクレカ積立をしてみてはいかがでしょうか。
マネックス証券×マネックスカード
マネックス証券のクレカ積立も2021年4月現在はまだ始まっていない制度になります。
マネックス証券と新生銀行が業務提携したことで、マネックス証券独自のクレジットカードを発行して、そのクレジットカードでクレカ積立ができるようです。
プレスリリースはこちらです。
https://info.monex.co.jp/press/pdf/press2021_1_27_aplus_pr.pdfカードスペック等の内容は現時点での予定であり、発行開始までに変更となる場合があります。となっていますが、
現時点では1%還元予定ということで、期待大です。
一方、貯まるポイントはマネックスポイントであり、株式手数料に充当したりはできるのですが、投資信託を買うことは現状できません。
(クレカ積立を開始するタイミングでマネックスポイントによる投資信託購入ができるようになる可能性もありますが。)
そのため、現時点ではクレカ積立のポイントを再投資に回すことはできません。
コインチェックで暗号資産に交換はできるようなので、もらったポイント分はビットコイン投資に回す等もいいかもしれないですね。
tsumiki証券×エポスカード
実は日本で最初にクレカ積立を始めたのはtsumiki証券×エポスカードになります。
ポイント還元率は積み立て年数によって変わる制度になっており、
積立1年目は購入額の0.1%しかもらえませんが、1年経つごとに0.1%ずつ増えていき、積立開始から5年後は購入額の0.5%のポイント還元を得ることができます。
そのため、早い段階から少額でもよいのでtsumiki証券での積立を開始しておくのがおススメです。
月額3000円から積み立てることが可能なので、まずはエポスカードを作って3000円分だけ毎月積み立てるようにしてポイント還元率を高めていきましょう。
また、エポスカードではなく、上位のエポスゴールドカードには年間の利用額(積立以外での利用額も含む)に応じてボーナスポイントがもらえる制度があります。
年間の利用額50万円~100万円で2500ポイント、年間の利用額100万円以上だと1万ポイントものポイントがもらえます。
この利用額にはtsumiki証券で積み立てた金額が含まれます。
月の最大の積立額は5万円までなので、積立だけで年間100万円に到達させることはできませんが、
エポスゴールドカードは固定費支払い等でもお得になる制度があるため、それらを組み合わせて年間100万円に到達させることができれば、
積立による0.5% + ボーナスポイントによる1%で実質1.5%の還元率となります。
エポスゴールドカードの詳細は下記の記事をご覧ください。
ただし、tsumiki証券の欠点は選べる商品ラインナップが少ないことです。
現状4本の投資信託からしか選ぶことができません。
しかもどれも手数料が高いアクティブファンドになっています。
とはいえ、そこまで悪いぼったくりファンドというわけではなく、
セゾングローバルバランスやひふみ投信はファンドオブザイヤーの常連となっている人気ファンドです。
加えて、今後投資信託のラインナップが拡充される可能性もあると思います。
将来的にemaxis slimシリーズなどの取り扱いが始まれば、楽天証券×楽天カードよりも高い還元率で同じファンドに積み立てることができるので、最有力候補に躍り出ます。
セゾンポケット×セゾンカード/UCカード
最後はセゾンのクレカ積立です。
こちらはセゾンカード/UCカードであれば投資ができるという門戸の広いものとなっています。
一方で、還元率は実質0.1%(5000円で1永久不滅ポイント、1永久不滅ポイントが5円分の価値)となっており、
お得感は薄いかなと思います。
選べる投資信託もセゾン投信が提供する2本のみとなっており、
あえてセゾンポケットを選ぶ必要はないかなと思います。
まとめ
クレジットカードによる投資信託の積立購入ができるサービスについて解説してきました。
SBI証券やマネックス証券はこれから参入してくるサービスで、注目が集まっていますね。
その中でもやはり楽天証券×楽天カードがどの観点から見ても現状では一番おススメできる選択肢となっています。
ただ、もしtsumiki証券の商品ラインナップが拡充されれば、tsumiki証券×エポスゴールドカードの組み合わせもかなりおススメできるものになるかなと思います。
また、マネックス証券のクレカ積立も現状サービス内容の詳細が見えていないため何とも言えないですが、
ポイント還元率1%でいくとなればかなり期待が大きいかなと思います。
証券会社は手数料や取り扱い商品は似たようなものになってきているため、
クレカ積立ができるかという観点で証券会社を選んでいくのもありなのかなと思います。
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