毎月積立より毎日積立のほうが分散がより効くので、毎日積立に変更したほうがいいのかなと思っている人もいるのではないでしょうか。
そのような疑問に答えるべく、過去データと私が保有している投資信託の実データの2つから毎日積立と毎月積立どちらの成績が良くなるのかを検証していきます。
データだけでなく、実際に積立をしていて思うところ(感情面)も書いていきます。
この記事を読めば、毎日積立と毎月積立どちらにしようと迷うことがなくなると思います。
結論
リターンの観点からは毎日積立と毎月積立で成績がほとんど同じになります。検証してみてびっくりするくらい同じになりました。
そのため、毎日積立と毎月積立はお好みで問題ないです。
楽天証券は毎日積立の機能がないですが、毎日積立をやるために他の証券会社に乗り換える必要性はまったくないです。
一方で、私自身、毎日積立と毎月積立の両方を体験してみて、毎日積立のほうが積立を続けやすいかなと思いました。
特に値動きが激しいレバレッジ投資信託であれば毎日積立のほうが精神衛生上良いのかなと思いました。また、毎日積立のほうがコツコツ積み立てている感じが出てモチベーションにも繋がりやすいかなと個人的には思います。
そのため、私個人のオススメとしては、
・楽天カード決済分は楽天証券で実施(つみたてNISAも含む)→S&P500やオールカントリーなど値動きが比較的安定しているもの
・それ以外のレバレッジ投資信託などはSBI証券で毎日積立というのが良いのかなと思っています。
積立投資は続けることが何よりも大事ですので、毎日か毎月で続けやすいほうを選ぶのが良いかと思います。
検証
NASDAQ100での検証
私が主に投資しているNASDAQ100の過去データで検証していきます。
NADAQ100に連動するETFであるQQQのデータを使っていきます。QQQは1999年3月10日からデータがありますので、長期間における検証が可能です。
毎日積立は毎日500円、毎月積立は毎月月初に1万円を積み立てると仮定して比較していきます。
まずは計測可能な最長期間で検証します。以下は1999年3月10日〜2021年4月16日まで毎日積立と毎月積立をした結果です。
毎日 | 毎月 | |
原本 | 2,781,500 | 2,650,000 |
最終 | 16,789,836 | 16,038,985 |
上昇率 | 503.63% | 505.24% |
上昇率は503%と505%とほぼ等しくなっています。
期間を少し変えて、ITバブルが起こった2000年あたりからの比較も見ていきます。2000年1月1日〜2021年4月16日の結果を比較します。
毎日 | 毎月 | |
原本 | 2,678,000 | 2,550,000 |
最終 | 16197600 | 15474517 |
上昇率 | 504.84% | 506.84% |
やはりこの期間でも505%と507%と同じくらいです。
もっと直近だけの比較も見てみます。2018年1月1日〜2021年4月16日の約3年間の結果です。
毎日 | 毎月 | |
原本 | 414,000 | 390,000 |
最終 | 700,277 | 659,968 |
上昇率 | 69.15% | 69.22% |
直近だけで見ても、どちらも69%で同じ結果になっています。
NASDAQ100のリターンがマイナスになるリーマンショック前後だけの結果も見てみます。2007年1月1日〜2009年1月1日の結果が下記です。
毎日 | 毎月 | |
原本 | 252,000 | 240,000 |
最終 | 171,620 | 163,606 |
上昇率 | -31.90% | -31.83% |
リターンがマイナスのときもやはり同じだけ下がっていますので、毎日積立と毎月積立のリターンは同じと言えるかと思います。
レバレッジNASAQ100での検証
上記の結果はレバレッジがかかっていないNASDAQ100での結果でした。ここからはレバレッジがかかったレバナスの結果を検証していきます。
まずは全期間データで1999年3月10日〜2021年4月16日です。
毎日 | 毎月 | |
原本 | 2,781,500 | 2,650,000 |
最終 | 66,070,389 | 63,264,312 |
上昇率 | 2275.35% | 2287.33% |
毎日も毎月もほぼ同じになっています。比較とは関係ないですが、あらためて約20年ちょっとで22倍になっているのはすごいですね。
リーマンショックでマイナスになっている期間も念の為見てみます。2007年1月1日〜2009年1月1日の結果が下記です。
毎日 | 毎月 | |
原本 | 252,000 | 240,000 |
最終 | 106,449 | 101,960 |
上昇率 | -57.76% | -57.52% |
やはり下落しているときも毎月だろうが毎日だろうが下がり幅は同じくらいになっています。
積み立てる日にちの影響はあるか?
上記の毎月積立は毎月最初の営業日に積み立てる形でした。他の日付で積み立てた場合にリターンは変わるのかについて見ていきます。
レバレッジNASDAQ100を月初何日に積み立てたかでリターンに差が出るかを検証しました。
データは1999年3月10日〜2021年4月16日です。
月初何日に積み立てるかが1になっているところは月初1営業日目に積立(市場が休みだと積立が実行されないので、1日とは限らない)、5になっているところは月初5営業日目に積立をしている場合の結果になります。
月初何日に積み立てるか | 元本 | 最終積立額 | 上昇率 |
1 | 2,660,000 | 63,149,962 | 2374.06% |
2 | 2,660,000 | 63,069,257 | 2371.02% |
3 | 2,660,000 | 63,080,195 | 2371.44% |
4 | 2,660,000 | 63,033,806 | 2369.69% |
5 | 2,660,000 | 63,296,404 | 2379.56% |
6 | 2,660,000 | 63,392,786 | 2383.19% |
7 | 2,660,000 | 63,573,607 | 2389.99% |
8 | 2,660,000 | 63,400,260 | 2383.47% |
9 | 2,660,000 | 62,976,402 | 2367.53% |
10 | 2,660,000 | 62,898,672 | 2364.61% |
11 | 2,660,000 | 62,713,605 | 2357.65% |
12 | 2,650,000 | 62,580,236 | 2361.52% |
13 | 2,650,000 | 62,924,360 | 2374.50% |
14 | 2,650,000 | 63,361,143 | 2390.99% |
15 | 2,650,000 | 63,285,461 | 2388.13% |
16 | 2,640,000 | 62,612,298 | 2371.68% |
17 | 2,630,000 | 62,568,004 | 2379.01% |
18 | 2,630,000 | 62,598,917 | 2380.19% |
19 | 2,630,000 | 62,552,667 | 2378.43% |
20 | 2,320,000 | 55,138,628 | 2376.66% |
21 | 1,780,000 | 42,279,596 | 2375.26% |
22 | 880,000 | 20,941,302 | 2379.69% |
毎月積立の場合で、何日に積み立てるのが良いとかそういうのはなさそうです。しいて言えば、月初〜月中よりは月末のほうが若干良さそうに見えますが、誤差の範囲かと思います。
実際に積み立てている結果
私自身、毎月と毎日どっちがいいんだろうと思っているところがあったので、レバナスについて、楽天証券で毎月積立、SBI証券で毎日積立をしておりました。
積立額は揃ってないのですが、その結果を共有します。今は毎月積立をやめて、全額毎日積立にしており、少し古いデータですが2021年1月27日〜2021年4月4日の結果になります。
(毎日積み立ては営業日毎に500円、毎月は楽天ポイントでの購入分等も入っているので厳密にはスポットも入ってます。)
増加率 | 評価額 | 元本 | |
毎月 | +2.23% | 332,594 | 325,334 |
毎日 | +2.12% | 23,487 | 23,000 |
過去データと同様、やはり違いはほとんど出ていません。
ただし、私はレバレッジNASDAQ100については毎日積立に移行しました。なぜかというと、レバナスは値動きが変動が大きいので、「高値づかみしちゃったかな」と気をもむことがあるため、毎日積立のほうが気持ちが安定するなと思ったためです。
頭では毎月積立と毎日積立で結果が変わらないと思っていても、どうしてもちょっと気になってしまうものです。積立投資は論理だけでなく、感情との戦いでもあると思うので、自分が続けられそうな方法を選ぶのが良いかと思います。
まとめ
毎日積立と毎月積立の違いについて見てきました。
リターンの面では上昇局面であろうと下落局面であろうと、毎日積立と毎月積立は同じくらいのリターンになります。
また毎月積立で積立日によるリターンの差もほとんどありません。そのため、こういう細かいことは気にせずに、淡々と積立を実行していくのが良いのだと改めて確信しました。
一方で、積立投資はいかにして続けられるかというのが重要になってきますので、リターンは変わらなかったとしても、自分がこうしたい、続けたいと思える投資法でやっていくのがベストだと思います。
そのため、積立当初にこういう細かいところを気にすることで、今後長い間迷わずに積立を続けられる確率が上がるのであれば、細かくデータを検証してみるのも悪くないと思います。
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