ウォール街のランダム・ウォーカーについて読んだ感想及び今後の投資に活かせそうなところをまとめていきたいと思います。
私の個人的な意見・感想になりますので、気になる方はぜひ購入して読んでいただければと思います。
超要約
投資の基本
株式市場は「効率的」であるため、(少なくとも一般人には)テクニカル分析やファンダメンタル分析で儲けることは難しい。
→ファンダメンタルに情報に関係なくランダムに動くのではなく、新しい情報に非常に早く反応するので、継続的に情報格差を利用して儲けることは難しい。
そのため、インデックス投資がオススメである。
インデックス投資をする際もできるだけ分散を効かせるのが良い。
相関係数0.5で緩やかなリスク低下、0でかなりのリスク低減、-0.5でほとんどのリスクが消滅するため、少しでも異なる動きをするものに分散投資をする。
債券やREITは株と相関が小さいため、ある程度持っておくことがオススメ。ゴールドは相関は小さいが、価格水準がかなり高くなっており、積極的には薦められない。とはいえ5%程度組み入れるだけでもポートフォリオ全体のリスクは低下するので、少々保有するのは悪くない。
ビットコインは、価格変動が大きいため、価値尺度の機能と価値保存の機能がないため、通貨としては成立していない。
さらに、市場の規制がなくビットコインは「ホエールズ」と呼ばれる大口保有者が存在しているので、暴落の危険性は大きい。
リスクパリティ戦略
リスクとリターンは比例する。(=リスクプレミアムがある)ただし軽減できるリスクに対してはリスクプレミアムは発生しない。
それを活かしたのがリスクパリティ戦略。これで大成功したのがレイ・ダリオ率いるブリッジ・ウォーター・アソシエーツである。
その根幹となっているのが、「比較的安全性の高い資産は、そのリスク見合い以上にリターンを生む傾向がある」ということ。
(cf. 株式の標準偏差は2%に対して、長期債は1%以下。一方平均リターンは株式が11.4%に対し、長期債は7.1%なので、シャープレシオは債券が高い。)
つまり、債券などの安全性が高い資産にレバレッジを掛けることで、リスク以上のリターンを得ることができる。
自分の投資に活かせそうなポイント
REITにも投資をするのが良いか
REITは債券やゴールドと比較すると、株との相関が高いため、現時点でポートフォリオにREITを組み入れていません。
しかし、本書を読んで、相関係数0.5でも十分な分散投資の効果があるという事実を知ったのと、REITが結構オススメされているなと思い、
あらためてREITを自分のポートフォリオに組み入れるか検討してみようと思いました。
個人的にはコロナでの株以上の暴落と株以上の戻りの遅さがあるので、イマイチかなと思っているところではありますが、
ちゃんと数字で見ていなかったので、そのあたりを検証していこうと思います。
REITを入れるべきかどうかについて検討して記事を書いてみようと思います。
USA360とリスクパリティ戦略
本書で新しい運用戦略としてリスクパリティ戦略が紹介されていました。
楽天・米国レバレッジバランス・ファンド(通称:USA360)はリスクパリティ戦略の観点から、作られたファンドなのだなと思いました。
USA360は、90%をVTIに、残りの10%に27倍レバレッジを掛けて米国債に投資するファンドです。まさに安全性の高い資産にレバレッジを掛けて投資するという戦略をとっています。
USA360の投資割合を増やしてもいいかもなと本書を読んで思いました。
今の株式市場はバブルなのか?
最近の株価は絶好調でバブルであるという主張も割と多く見られています。
本書でもこれまで崩壊していったバブル(1600年代のオランダのチューリップバブルから始まり、2000年代のITバブル等)が多く紹介されており、
あらためて今の株式市場がバブルなのかを考えさせられました。
本書を読んでの私の考えですが、
バブルは基本的には人々の熱狂により作られるものなので、PERでバブルかどうかを判断するのが良いと思いました。
PERで水準で行くと確かに今は高い水準にはありますが、過去のバブルと比べるとまだ低く、バブルではないかなと考えています。
(テスラは500倍以上とかになっているので、流石に過熱感ありますが、、、)
PER | |
Apple | 27.82 |
38.80 | |
27.89 | |
Amazon | 60.65 |
テスラ | 552.19 |
バブル当時の日本株はPER100倍〜200倍になっていたそうです。
とはいえ、割高感はあるので、レバナス以外の割合を増やそうかなという気にはなりますね。
上記で書いたようにREITを取り入れる等でリスク分散はしていきたいと思います。
まとめ
ウォール街のランダム・ウォーカーの超要約とそれをどう投資に活かしていくかを書いてきました。読んでいる人も多い本なので、何となく内容は知っていたのですが、
あらためてしっかりと読むことで得ることが多かったと思います。
超要約や感想も私が関心のあるところだけを取り上げているので、実際はもっと様々なことが論じられています。
この記事には書いていないですが、スマートベータ戦略や個別株に投資をするときの判断基準等も明確に書かれており、
投資のバイブルと呼ばれるにふさわしい内容だったなと思います。
これから投資を始めようと思う人にはもちろん、既に投資をしている人にとっても学びが多いと思います。
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