私は基本的にレバナスを含むレバレッジ投資信託推奨派ですし、実際に自分でも月6万円ほどをレバナスに投資しています。
特にFIREを目指す人にとっては、一定のリスクを取って攻めた資産運用をすることが必要だと思います。
一方で、レバレッジ投資信託はリスクが大きい金融商品です。
そのため、レバナスに投資をする前に、やっておくべきことがいくつかあると考えており、
レバナスへ投資する条件について私が思うところを書いていきたいと思います。
結論
私が考えるレバナスに投資することができる条件は以下です。
- 生活防衛資金が十分にあること
- 投資する目的がはっきりしていること
- つみたてNISAを満額やっていること
それぞれ詳細を解説していきます。
レバナスに投資する際に考慮しておくべきこと
まず前提として、レバナスに投資する際に考慮しておかなければいけないことについて、私の意見を書いていきます。
大きいのは下記の3つです。
- 短期ではマイナスになることがよくある
- レバレッジを効かせている分、一時の下落幅が大きい
- 一時の下落幅が大きく、それを引きずって長期間に渡り低迷する可能性がある
短期ではマイナスになることがよくある
これはレバレッジ投資信託に限った話ではないですが、
特に株式への投資は短期ではマイナスになる可能性があります。
単年で見たときに、NASDAQ100の1年間のリターンがマイナスになったのは過去22年間で5回あり、
約20％の確率で単年のリターンはマイナスとなります。
マイナスのリターンの時に現金化してしまうと、損切りとなってしまうため、
すぐに取り崩さなければいけないという事態は絶対に避けるべきことです。
レバレッジを効かせている分、一時の下落幅が大きい
レバナスはNASDAQ100指数の日々の2倍の値動きをします。
そのため、株価が下がったときの影響も2倍程度受けることになります。
例えば、ITバブルが崩壊した2000年9月〜2001年4月の8ヶ月間で2倍レバレッジをかけているNASDAQ100は▲89%の下落に見舞われる計算になります。
（当時は2倍レバレッジ商品がないので、仮想レバナスです。）
また、コロナショックの起こった2020年4月では1ヶ月で▲34%の下落がありました。
レバナスに投資する以上はこのように大きな下落に見舞われる可能性があることを認識しておく必要があります。
重要なのは、大きな下落に見舞われたときに、本当にレバナスを手放さずにいられるか？ということです。
長期間に渡り低迷する可能性がある
中長期で見た場合も、取り崩すタイミングによっては大きく損が出ている場合があります。
投資信託での資産運用は複利効果が重要となってきます。
そのため、一度大幅に下落した場合、そこから長期間に渡り復活しない可能性があります。
一度小さくなってしまった雪だるまは、また大きくなるまで時間がかかるということです。
ITバブルが崩壊した直前でレバナスに投資をし始めていた場合、長期間に渡り地を這うチャートとなり、
5年以上レバレッジなしのNASDAQ100を上回れない時期が続いたこともあります。
詳細は下記の記事で書いているので、ぜひ御覧ください。
また、今後ITバブル崩壊以上の下落が来る可能性も0ではありません。
そのため、最悪なくなっても老後の生活には支障が出さないためにも、老後資金は別の手段で作っておくべきです。
レバナスに投資するための条件
上記のレバナスに投資する際に考慮しておくべきことを踏まえて、
私が考えるレバナスに投資する条件は下記です。
生活防衛資金が十分にあること
あなたは自分が月額何円あれば生活できるか知っているでしょうか？
もしまだ知らないのであれば、マネーフォワードを使ってみることをおすすめします。
（無料版でも、家計の管理には十分です。）
上記の前提条件で書いたように、投資をする上で避けなければいけないのは、利益が出ていないタイミングで売却してしまうことです。
生活防衛資金を持っていないまま、投資を始めると、万が一ケガやリストラ等で働けなくなった際に投資信託を売却して現金化する必要が出てきてしまいます。
しかし、生活に必要な現金を別で持っておくことで、早期に取り崩してしまう事態を避けることができます。
一方で、日本の社会保険は充実しているため、過度に現金を持ちすぎるのも資産形成の観点からはよくありません。
おおよそですが、3ヶ月〜6ヶ月無収入でも生活できる程度の現金を残しておくのが良いと思います。
そのため、マネーフォワード等を使って自分が最低限暮らしていくためには一月どのくらいのお金が必要になるかを試算して、
その金額の3ヶ月〜6ヶ月分を用意しておきましょう。
ざっくりですが、100万円程度になる人が多いのではないかと思います。
そのため、生活防衛資金として、現金100万円は最低限用意してからレバナスの投資に移りましょう。
投資の目的を明確に持っていること
あなたは何故投資をするのでしょうか？
老後不安のためでしょうか？なんとなくでしょうか？
レバナスは上記で書いたように下落幅が非常に大きい商品です。
大きな下落に見舞われた時に、持ち続けるために重要なことは、投資の目的を明確に持っていることだと思います。
レバナスに投資する目的を明確に持てていなければ、下落した際に手放したくなる可能性が高いです。
明確な目的を持っていないのであれば、とりあえず全世界株式やS&P500に投資しておくほうが無難です。
途中から投資するものを乗り換えることはできるため、焦ってレバナスに投資する必要はありません。
まずは投資する目的を明確にして、本当にレバレッジ投資信託のようにリスクを取る必要があるのか考えてみることがおすすめです。
つみたてNISAに満額投資していること
レバナスへ投資をする前に、つみたてNISAを満額やりましょう。
つみたてNISAを満額やることには2つの意味があります。
- 将来の老後資金を確保するため
- 精神的余裕を持つため
将来の老後資金を確保するため
1つ目は上で書いていたように、万が一レバナスの評価額が大損になってしまったときの対策です。
老後2000万円問題というのが2年ほど前に話題になりましたが、
つみたてNISA満額である月3.3万円を30年間、年利5%で運用した場合、運用額は2,746万円となります。
つまり、つみたてNISAをやるだけで老後2000万円問題は解決することができています。
つみたてNISAは金融庁が厳選した投資信託しか選べないため、つみたてNISAでレバレッジ投資信託に投資することはできません。
しかし、老後2000万円問題への対策として使うのであれば、S&P500もしくは全世界株式に投資するだけで十分です。
そのため、レバナスが万が一大コケした際のセーフティネットして、レバナスに投資をする前に、つみたてNISAでS&P500もしくは全世界株式に満額投資しましょう。
S&P500か全世界株式は好みで良いと思いますが、つみたてNISAの後に全力でレバナスに投資するのであれば、
少しでも米国株式の影響が少ない全世界株式のほうが良いかなと思います。
（といっても、全世界株式も60%は米国株式なので大きな違いはないですが）
精神的な余裕を持つため
つみたてNISAへ満額投資をすることの意味合いとして、もう一つあるのが、精神的な余裕を持つためです。
人が得しているのに、自分は損をしているという状態が一番精神的に辛いです。
自分も損しているが、みんな損している場合は、みんなで耐え忍ぶ空気になるため、さほど精神的なダメージはくらわないと思います。
そのため、ある程度の金額はみんなが投資しているようなものに投資をすることで、精神的な余裕を保ちやすいです。
投資信託で人気といえば、emaxis slim S&P500かemaxis slimオールカントリーです。
そのため、これらの投資信託にある程度の金額を入れておくことで、精神的な余裕を保ちやすくなり、結果的にレバナスに投資し続けやすくなると思います。
つみたてNISAを満額emaxis slimにいれているだけで、日本人の中での投資リテラシーは上位10％に入ると思います。
そう思うだけで多少は精神的な余裕を持つことができるのではないでしょうか。
まとめ
レバナスに投資するための条件として、私が考えているものについて書いてきました。
実際はレバナスに投資するのに資格や条件等はなくて、
証券口座を開設していて、100円あればレバナスを買うことはできます。
しかし、多くの人や金融庁が警告しているように、レバレッジ投資信託はリスクが大きい商品です。
加えて、歴史が浅い金融商品であるため、今後もうまくいく保証はまったくありません。
そのように不安定なものへの投資とうまく付き合っていくためには、
ある程度の資産や投資リテラシーが必要になってくると考えています。
基本的にはレバナス推奨派の私ですが、リスクを考えず闇雲にレバレッジを効かせることには反対です。
皆様のレバナス投資がうまくいきますように。
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